ニューヨークのアーティスト、
ハリケーン・サンディの瓦礫で作ったアートで
チャリティオークション「リクレイムNYC」

ReclaimNYC
(François Chambard of UM Project The Après Lamp,
courtesy of ReclaimNYC)

ニューヨークをはじめ、米東海岸一帯に多大な被害をもたらした、ハリケーン・サンディ。
その瓦礫でアートを製作し、オークションで販売、売上の全額を被災者に寄付するという、素晴らしいプロジェクト「リクレイムNYC」。

プロジェクトを企画したのは、地元ニューヨークでデザイン関連のライターをしているジェニファーさんと、デザインサイト編集長のジーンさん、プロダクトデザイナーのブラッドさん。

ハリケーンの数日後にブルックリンのプロスペクトパークをランニングしていたジェニファーさんが、倒れている木々を見て何かに使えるのではと考えたのが、プロジェクト発足のきっかけ。

友人のジーンさんとデザイナーのブラッドさんに話をしたところ、サンディの瓦礫をニューヨーク復興の象徴にしようというアイディアが生まれ、デザイナー仲間に連絡。
すぐに24人のデザイナーが参加を表明し、リクレイムNYCがスタートしたのだそう。

ReclaimNYC

(Daniel Moyer's High+Dry.Table, courtesy of ReclaimNYC)

その後も多くのデザイナーが参加を希望したそうですが、オークション会場の大きさの都合で断らざるを得なかったそう。
ただし、今後このスキームを活用して更なるチャリティプロジェクトを開催することを検討しているとのこと。

ソーホーのショールームで行われたオークションは、多くの人が集まり、大成功。
収益額は公表していませんが、全額サンディ被害者の復興のために寄付されるそう。

アーティストスタジオの多い川岸のレッドフックやグリーンポイントは、サンディの被害が大きかった場所。
自身のスタジオが被害を受けたにも関わらず、より大きな被害を受けた人々のためにできることをしたいと参加したアーティストもいたそう。

災害により出る瓦礫を無駄にせず、美しい作品に仕上げ、さらに地域内で復興支援できる仕組みを作り出した、ニューヨークのアーティストたち。

今後、規模も頻度も拡大することが予想される自然災害。
リクレイムNYCが、良い手本となることは間違いありません。

クリスマスも避難所で過ごさなければならない被災者にとって、リクレイムNYCの寄付は心温まる素敵なプレゼント。

アートが社会のためにできること、まだまだたくさんありそうです。

ReclaimNYC
ウエブサイト:https://www.facebook.com/ReclaimNYC

2012/12/24

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