クラウドファンディングで資金を集める
包装容器ゼロの食料品店、
イングリーディエンツ
ひとつひとつきれいなパッケージに包まれた食品や日用品。
買い物するたび、「こんなに丁寧な包装、いらないのに」って思いませんか。
そこで、包装容器ぜーんぶなくしてゴミ削減しようというコンセプトの下に生まれたのが、食料品店「イングリーディエンツ(in.gredients:材料)」。
これはまさに、昔ながらの”お豆腐屋さん”コンセプト。
そう、店にボウルを持って行って「お豆腐一丁ください!」と言っていたアレです。
この古き良きコンセプトが、今また、サステナブルでクールで新しい、と見直されているのです。
このコンセプトを取り入れたのは、イングリーディエンツが最初ではありません。
スターバックスではマイカップ持参でコーヒーを飲めますし、グリーンデポではマイボトルに洗剤のレフィルを詰めることができます。
多くの店がパッケージフリー・コンセプトを導入していますが、店の商品全部の包装容器をなくすのは、アメリカではイングリーディエンツが初めて。
マイ容器を持参し、容器の重さを量ってラベルを貼り(初回のみ)、必要なものを詰めてレジで計量・生産、というわかりやすい仕組み。
扱う商品は、食品や日用品など小さなスーパーが扱う商品すべて。
- 野菜・果物
- 穀物
- 香辛料
- 紅茶・コーヒー
- ドライフルーツ・ナッツ
- お菓子・パン作りの材料(粉類、イーストなど)
- 油類(オイル、ビネガーなど)
- 乳製品(牛乳、ヨーグルト、卵、チーズ)
- アルコール(ビール、ワイン)
- 日用品(洗剤、シャンプーなど)
地産地消を目指しているので、いずれも地元で生産・供給されたもの。
扱う商品は可能な限りオーガニックで、それが難しいものは無添加・オールナチュラル。
店には市民菜園を併設し、店内では、地元のシェフによる料理教室、地元農家によるガーデニング教室、地元の醸造者による家庭醸造教室、ゴミ削減教室、雨水回収教室などの地域密着型イベントを開催。
・・・の予定です。
実はこの店、まだオープンしていません。
この秋、テキサス州オースティンにオープン予定なのです。
なぜオープンしてもいないのに既にメディアの注目を集めているのかというと、 インターネットやソーシャルメディアを使って開店資金の援助を募る「クラウド・ファンディング」という、これまた新しい手法を採用しているから。
ある程度必要な資金は準備できているものの、どうしても足りない分15,000ドル(約120万円)を、クラウドファンディングサイトIndieGoGoを通して、みんなの寄付によって集めようとしているのです。
クラウドソーシングは、儲けることしか考えていない銀行やベンチャーキャピタルではなく、アイディアに賛同・共感してくれる一般の人たちに支援してもらおうという、とてもサステナブルな手法。
サステナブルな手法で集めた資金を使ってサステナブルな事業を運営する、新時代のビジネス「イングリーディエンツ」。
アイディアに賛同して寄付すれば、サステナブル社会の実現に一歩近づけるかもしれません。
in.gredients
ウエブサイト:http://in.gredients.com/
Indie Go Go - in.gredients
ウエブサイト:http://www.indiegogo.com/ingredients
2011/06/24