ティンバーランド Timberland
(Photos courtesy of Timberland)
サステナビリティに力を入れる、アウトドアブランドのティンバーランド。
サステナブルな素材を取り入れるだけでなく、生産工程すべてにおいて、サステナビリティの実現に注力しています。
2006年には、グリーンパッケージ・イニシアチブを開始。
商品の容器包装に、100%ポスト・コンシューマ・リサイクルダンボールと大豆原料のインクを使用。
そして、食品パッケージに見られる「栄養表示」を靴箱に付け、生産時に使用したエネルギー量、そのうち再生エネルギー比率、従業員がボランティア活動した時間、労働基準を満たしている工場(常に100%)、児童労働の比率(常に0%)を表示しました。
2007年には、「栄養表示」に改良を加えた、「グリーン・インデックス」表示を発表。
以下3つの指標をもとに、0-10点の点数制(0が低負荷、10が高負荷)で環境負荷を表示しています。
- 気候変動への影響
素材・製品生産時の温室効果ガス排出量 - 化学物質の使用
環境や人体に有害な物質(PVC、溶剤型接着剤)の使用率 - 資源の消費
靴重量における、オーガニック、リサイクル、再生可能でない素材の使用率
グリーンインデックスの平均点は、2007年が6.67、2010年が6.65と、あまり進展はないようですが、正直に開示する心意気は立派です。
2008年には、環境に配慮した「アースキーパーズ」コレクションを発売。
靴底にリサイクルゴム、裏地や靴紐にリサイクルポリエステル、表地にサステナブルな手法で生産されたレザーやオーガニックコットン、とサステナブル素材を多用しています。
さらに、店舗設計にも環境への配慮を忘れません。
リサイクル木材やFSC認証済木材、有機性揮発化合物の少ないペンキ、LED電球、リサイクル床材、リサイクル什器、節水型蛇口を使用。
そして、出店場所を決める際には、自転車や公共交通機関でアクセスしやすい場所や既に開発されている場所を選ぶようにしています。
企業全体としても、率先して新たなサステナブル指標を取り入れたり、四半期ごとにCSRレポートを発表したりと、環境負荷削減・社会貢献に積極的に取り組んでいます。
レポート内の細かな数値を見ると環境負荷削減率はあまり高いとはいえないようですが、透明性を高めようとする試み、新たなことに次々とチャレンジする姿勢は信頼がおけます。
アウトドアブランドは機能性重視でファッション性は後回しというイメージがありますが、アースキーパーズ・コレクションにはおしゃれな靴や服が揃っています。
グリーンでクリーンでクールなティンバーランド。
今一度見直したい、サステナブルブランドです。
Timberland
ウエブサイト:http://www.timberland.com/
2012/01/15 改訂
2008/05/30