プーマ、エコパッケージを発表

靴を購入すると付いてくる箱。
箱ごと靴を収納している場合はそのまま使えるので便利ですが、下駄箱などで靴を保管している場合は、持ち帰る際にかさばるうえ、持ち帰った後はただゴミになるだけのとても困った存在です。

そこでプーマは、包装を全面的に刷新することを検討。
21ヶ月かけて試行錯誤を重ねた結果、画期的な環境にやさしい靴箱「クレバー・リトル・バッグ」を開発しました。

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(Photos courtesy of Puma)

サンフランシスコのエコデザイナー、イヴ・ベハー(Yve Behar)さんとコラボレーションし、2,000以上のアイディアの中から選びぬかれたというこの新パッケージ、なんと持ち手がついているのでショップ袋に入れる必要がなく、そのまま持ち帰れてしまう便利アイテムなのです。
外側の袋は、ジムに行くときや旅行用の靴袋として、もしくは、小さめのエコバッグとしても活用できちゃいます。
中の箱部分は、持ち帰った後は不要になりますが、資源の無駄を削減すべく、100%リサイクル紙を使用し、できるだけ少ない資源で作れるように設計されています。

通常の靴箱を作る場合と比べ、この設計によって削減できる資源は、

  • 紙8,500トン(65%)(靴箱1,200万個分)
  • エネルギー2,000万メガジュール(2,000世帯の平均使用電力)
  • 燃料油100万リットル(アパートの暖房666戸分)
  • 水100万リットル(トイレ10万回分)
  • ディーゼル50万リットル(フォルクスワーゲンのバン使用131回分)

とすごい量。
さらに、ショップ袋が不要になることにより、プラスチック275トン分を削減できるのだそう。

puma package

新パッケージは靴箱だけではありません。
Tシャツ用の包装袋も、通常の半分に折りたたむことで45%サイズを縮小。
素材はビニールに見えますが、実はコーンスターチから作られた生分解可能なもの。
この新包装に変えることで、年720トン分のプラスチックを削減できるのだとか。

袋に入れずにそのまま販売した方がより環境にやさしいのでは、という気がしますが、きっと袋に入れなければならない止むを得ない事情があるのでしょう・・・ここはご愛嬌。

ショップ袋にも、これまではプラスチックや紙を使用していましたが、今後はこの包装袋と同じコーンスターチ製の生分解可能な素材を使うことになるのだそう。

これらの新パッケージが店頭にお目見えするのは、2011年の後半。
少し時間がかかりますが、これだけの大きな変化をもたらすのですから、仕方ありません。

プーマは、新パッケージの発表と同時に、2015年までにオーガニックコットンやリサイクルポリエステルの使用量も大幅に増やし、製品のサステナブル度を計測する「プーマSインデックス」を導入し、オフィスや店舗などのエネルギー・水使用量、CO2排出量、廃棄物量を25%削減するといった包括的なサステナブル戦略を発表。
全社挙げて長期的視野で環境対策に取り組む姿勢を見せました。

これまでナイキなど他のスポーツブランドに比べて、環境対策にあまり力を入れていない印象があった同社ですが、ここに一気に巻き返しを図ろうとしている様子。
サステナビリティに取り組んでいない大手アパレルは、危機感を感じる時代になったということでしょう。

地球上のすべてのアパレルがサステナブルになる日まで、サステナビリティに力を入れている企業を応援し続けましょう。

Puma
ウエブサイト:http://www.puma.com

2010/04/14

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