かわいいバッジで日本を支援、"HOPE JAPAN"

Hope Japan

義援・支援金集めのチャリティコンサートにチャリティセール、ストリートでの募金活動・・・震災発生以来、ニューヨークでは、多くの企業や個人が日本を支援するためにさまざまな活動を行っています。

企業による巨額の寄付もさることながら、目立っているのは、在米日本人のボランティア活動。
震災翌日からひとりで道に立ち募金活動を始めた人もいれば、自らのネットワークを駆使して支援の輪を広げ、それぞれの得意分野を活かしてイベント開催や義援・支援金集めをする人も。

数あるイベントやプロジェクトの中でも、最近注目が集まっているのが、かわいいピンバッジを販売し、全利益を震災支援金として寄付する”HOPE JAPAN(ホープ・ジャパン)”。

ニューヨーク在住の日本人グラフィックデザイナー3人が集まり、震災直後に立ち上げた非営利プロジェクト。

設立のきっかけは、凄惨なニュースを見ているうち、自分たちでできることで何か支援をしたいと思い立ったこと。
デザイナーとしてできることを考えた結果、真っ先に思いついたのがTシャツを作って販売し、売上を寄付すること。
でもTシャツは比較的値段が高いため、それよりも安くて誰もが気軽に買えるものが良いのではと考え、バッジに決定。

まずは3人で資金を持ち寄ってデザイン・製作し、友人・知人に声を掛けて販売することから始めます。
その後、ウエブサイトでの販売を始めたところ、サイトを運営するプロバイダ企業がHOPE JAPANの活動内容に賛同し、サービス内容のグレードアップとサイト使用料無料を提案をしてくれたのだそう。
さらに、知人のつてでニューヨーク市内のさまざまなショップに置いてもらえるようになり、有名セレクトショップでの販売も決まりそうなのだとか。

バッジは、1コたった3ドル(約251円)。
ウエブサイトから購入する場合は送料がかかりますが、10コ買ってもアメリカ・日本宛共に1ドル程度。友達みんなで購入すれば、限りなく無料に近づきます。

寄付されるのは、売上からバッジ製造コストを差し引いた全額。
デザインや包装・郵送など労働に関するコストは差し引かず、3人ともボランティアで活動しています。

寄付先は、ニューヨークにある日系NPOジャパンソサイエティーの震災基金。
同団体を選んだのは、寄付金の100%が被災地で活動するNPO団体に直接寄付されるから。
ジャパンソサイエティーから寄付金が渡るのは、震災後直ちに被災地に支援に向かい現在でも復興活動を続けている東京災害ボランティアネットワークジェン、日本のNPOを統括する日本NPOセンター、被災地の復興活動コーディネータ派遣や支援物資提供を行うエティック、の4つの団体。

これまでにHOPE JAPANに集まった寄付金は、4286.80ドル(約35万7千円:4月8日時点)。
少しでも早く復興資金として活用してもらいたいという思いから、知人やショップなど現金で受け取った売上金1489.82ドル(約12万4千円)を既にジャパンソサイエティーに届けたのだそう。

「郵送などの作業はとても大変だけど、このプロジェクトのおかげで知らない人とも友達になれたし、みんなが協力してくれる。みんなで一緒に支援を行うことが希望に繋がると信じているし、とてもやりがいがあります」と、プロジェクトメンバーのひとりであるKanakoさん。

3人とも、これまでこうしたボランティア活動を行った経験はなかったそうですが、試行錯誤を続け一歩一歩前に進んでいる様子が、多くの人の心を動かしています。

有名人や大企業の重役、NPOの職員でなくても、"何かしなくちゃ"という思いさえあれば、それが形になり、大きな支援に繋がることを、HOPE JAPANは教えてくれます。

"悲しんでばかりいられない、未来に向かってがんばらなくちゃ"という気持ちにさせてくれる、"HOPE(希望)"をテーマにしたデザイン。
被災地のために貢献できるうえに、元気な気持ちにもなれるHOPE JAPANのバッジ。購入するもよし、口コミで広めるもよし、3ドルの小さな貢献がどれだけ大きな支援に繋がるのかを楽しみに、応援を続けましょう。

Hope Japan
ウエブサイト:http://hopejp.wazala.com/
ブログ:http://hopejp.blogspot.com/
取扱店はブログにてご確認ください。

2011/04/14

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