バーガーキングの「プラウド・ワッパー」、
虹色の包みに隠された深い意味
先月、ファストフードチェーンのバーガーキングが、米サンフランシスコ店限定の「プラウド・ワッパー」なるハンバーガーを販売しました。
「プラウド」とは、"誇りを持っている"という意味。
ワッパーは、バーガーキングの主力ハンバーガーの名前。
"誇りを持ったハンバーガー"って、いったい何なのでしょう。
実は、このバーガー、ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダー(LGBT)の権利を主張する祭典「ゲイ(LGBT)・プライド」イベントの開催に合わせて、期間限定で発売されたもの。
バーガーを包んでいる紙は、LGBTの権利を表す虹色。
LGBTプライドと関係があることは明らかですが、メニューには掲載されておらず、中身の説明もありません。
値段は普通のワッパーと同じですが、プラウド・ワッパーを薦める店員さんに中身は何かとたずねても、「知らない」と答える始末。
もしかして中身も虹色?と、恐る恐るオーダーする顧客たち。
包みを開けてみると、普通のワッパーと同じようなハンバーガー。
食べてみても、味はワッパーと同じ。
肉の味が少し違うのでは、といぶかる人々。
ふと、虹色の包みの裏を見てみると、
「We are all the same inside(中身はみんな一緒)」
ということばが。
包みは虹色だけど、中身はワッパーと同じハンバーガー、ということ。
つまり、性的志向がどうであろうと、人間はみな同じ、権利も同等、という意味。
これに気付き、「ただのバーガーだけど、大きな一歩だと思う」と喜ぶ人、感動して涙を流す人も。
一方で、プラウド・ワッパーを薦められて嫌悪感をあらわにする人、このニュースを見聞きして、ツイッターに「さよなら、バーガーキング」と決別を誓うアンチ・ゲイ派も。
人それぞれ、意見はさまざまに違うもの。
それも多様性と言えるのかもしれませんが、あくまで差別と多様性は異なります。
違いは違い、それだけです。
そこに、優劣はないはずです。
プラウド・ワッパーの売上は、バーガーキング・マクラモア財団を通して、LGBTの学生への奨学金として全額寄付されるそうです。
Burger King
ウエブサイト:http://www.bk.com/
2014/08/12