ニューヨーク市、公用車の一部をカーシェアリング
小さな政府とエコ化を目指す、先進都市ニューヨーク。
市職員用の公用車として、カーシェアリングを採用することを発表しました。
まずはパイロットプログラムとして、カーシェアリング大手のジップカーと提携し、300人の市職員が25台の車(23台のハイブリッドカーと2台のミニバン)をシェアするプログラムを導入。
車はロウアーイースト地区にあるジップカー提携のいくつかの駐車場に停められており、職員は必要なときにネットで予約し、すぐに使うことができます。
このプログラムが優れている点は、職員が使うことのない週末と平日夜間は、一般のジップカーユーザーが利用できること。
ジップカーは、週末に利用する人が多く、予約が取りにくい傾向がありますが、ニューヨーク市の取り組みにより、こうした問題を緩和できます。
ニューヨーク市は以前から、市内の交通状況整備と大気環境改善のため、市職員の車利用の削減に取り組み、昨年には750台の市保有車を手放しています。
それにより、売却益100万ドルを得ただけでなく、所有時の維持費年200万ドルも削減したことになります。
そして、このカーシェアリングの導入により、さらなる効率化を図ろうとしているのです。
市はカーシェアリングによって節約できる費用を、4年で50万ドルと算出しています。
車の所有に比べて、購入費、維持費、ガソリン代、保険代が省けるため、かなりの節約になります。
今後しばらくの間、駐車場所なども含め、このプログラムがうまく機能するかを検証し、効果があれば、カーシェアリングプログラムを拡大する予定とのこと。
ニューヨーク以外でも、ワシントンDCやフィラデルフィアでカーシェアリング・プログラムが実施されていますが、情報発信都市ニューヨークでこのプログラムが成功すれば、世界中の多くの都市にカーシェアリングが広まるでしょう。
地球の資源が限られていることがわかった今、もうモノを好きなだけ所有していい時代ではなくなったのです。
モノを作るメーカーが儲からなくなるから、持っているものを見せびらかしたいから、といった理由で所有を増やしても、いずれ困るのは私たちの子供達の世代です。
次の世代に責任を押し付けるのではなく、私たちは地球に生きる一生物として、皆で大切に資源を共有しなくてはなりません。
持っているモノやお金で自分の価値を表現するのではなく、モノを持たずに颯爽と生きるライフスタイルこそがかっこいい時代。
そんなクールでグリーンな人生目指して、まずはカーシェアリングからスタート!
New York City
ウエブサイト: http://www.nyc.gov/
2010/10/14