エコなクラブ、グリーンハウス Greenhouse
(Photos Courtesy of bluarch architecture + interiors)
環境にやさしいエコなクラブ、いよいよNYにも登場!
ロンドンのSurya、オランダのWATTと、世界各地に環境配慮型のクラブが続々オープンする中、満を持してニューヨークに出現したグリーンハウス。
SOHOの人気クラブだった「シェルター」の跡地に、08年11月にオープンしたグリーンハウスは、環境配慮型建築物の認証システム、LEEDの認証待ちをしている本格派エコクラブ(LEED-CI(Commercial Interiors)というカテゴリ)。
デザイン・設計はbluarch architecture + interiorsというインテリア会社が担当し、エコなクラブをデザインするために相当試行錯誤を重ねたのだとか。
何がエコかって、とにかくすべてがエコ。
LEED認証を取るべく設計されたクラブですから、その厳しい認証基準を満たすために、省エネ、水効率、資材・資源効率、大気品質など、すべてにおいて環境に配慮したものになっているのです。
まずは建材。
壁材と床材は、成長が早いことで環境への負荷が少ないといわれる竹素材を利用。しかも床材はリサイクル。
ベニヤ板を含め、使用している木材はすべて適切な管理の下に伐採されたFSC認証済木材を使用しているそう。
そして、クラブ内の乾式壁の99%、断熱材の30%、鋼の25%がリサイクル素材を使用しています。
また、建築中の解体・建築廃材の75%以上を、認証を得ている建築廃材リサイクル業者によりリサイクル済です。
さらに、インテリアとして使用しているのは、エコフレンドリーな素材で作られた葉っぱ。
人工とはいえ、かなりリアル。まるで森の中にいるような気分。
クラブに植物なんて異色ですが、本物じゃなくてもなんだか癒されます。
そして、クラブに必須のライトは、通常の1/30の電力で済むLEDを使用。
一部LEDではない電球も使用していますが、消費電力が通常の電球の半分のエコ電球を採用しているとのこと。
天井から吊るされた無数のクリスタルが、それらLEDやエコ電球から発せられる光に反射し、より一層クラブらしい雰囲気に。
クラブは、盛り上げるためにライトを大量に使用しなければならず、どうしても消費電力量が多くなってしまうもの。
でも、省エネ効果の高い電球を使用することで、環境への負荷を最小限にすることだってできちゃうのですね。
これだけじゃあ、終わりません。グリーンハウスのエコネタは、まだまだ続きます。
環境配慮型建築物を作るのに大切なのが、大気品質。
夏や冬の温度調節によるエネルギー消費を防ぐため、断熱性を高めるのが、環境配慮型建設の鉄則ですが、そのため、空気が濁ってしまうという難点も。
だからこそ、外気(もちろん、汚染物質はフィルターで排除済)を取り入れたり、省エネ効果の高い冷暖房システムを導入することは必至なのです。
グリーンハウスも、もちろんそうしたシステムを導入済。
さらに、水使用量を抑えるため、男性用小便器は水を流す必要のない無水式を採用。
そして、便器もシンクも、もちろん節水型。
便器は通常のものより30%、シンクは80%節水可能です。
また、グリーンハウスでは、風力発電を促進するプログラムに投資することで、使用したエネルギー分をオフセットしています。
設備だけでなく、従業員の制服だってエコ。
ウエイターやバーテンの制服は、なんと、イードゥンが製作したオーガニックコットン製、アフリカで製作したものなんです。
その制服を洗濯する際も、毒性がなく生分解可能なクリーニング剤を使用した、環境配慮型クリーニングを使っています。
そして、店内でサーブされる酒類の多くも、もちろんオーガニックです。
という具合に、エコ、エコ、エコのオンパレードのグリーンハウス。
エコライフを送っているけど、郊外で農業や家庭菜園を行って自然を楽しむほどのスーパーエコではない、という、都会派エコなニューヨーカーに大人気。
環境のことを考えるのは大事だし、行動に移すことも大事。
それはわかっているけど、夜遊びだったりファッションだったり、これまでどおりのおしゃれなライフスタイルを失いたくない。
今のスタイルを維持したまま、環境負荷を減らす活動ができたら・・・
グリーンハウスは、それを実現するためのクラブです。
ということで、世界を代表するエンタテイメント都市ニューヨークで、エコな都会派ライフ。まずはグリーンハウスから始めてみては?
Greenhouse
ウエブサイト:http://www.greenhouseusa.com/
2009/04/16