チポレ、遺伝子組み換え食材排除で値上げへ
メキシカン・ファスト&スローフードチェーンのチポレが、食材価格の高騰と遺伝子組み換えでない食材への切り替えを理由に、2014年度に値上げすることを発表しました。
値上げ幅は3-5%の見込み。
値段は地域により異なりますが、たとえば8.5ドルのブリトーは8.7~9ドルに。
消費者にとって、値上げは極力避けてほしいものですが、遺伝子組み換え食材を排除するためなら、仕方ないでしょう。
チポレは、オーガニックやローカル食材を積極的に使い、全米で初めて、どの原料に遺伝子組み換えが含まれているかを公表した企業(詳細はこちら)。
豆やアボカド、玄米などにはオーガニックを使用し、食材を炒める際に使う大豆油や、トルティーヤを作る際に使うコーンスターチ、トウモロコシ粉など、遺伝子組み換えでないものを見つけることが難しい材料のみ、遺伝子組み換えを使用しています。
アメリカで生産される大豆やトウモロコシの90%以上が、遺伝子組み換え。
そのため、油やコーンスターチなど業務用の加工食品で遺伝子組み換えでないものを見つけるのは困難です。
遺伝子組み換えゼロを目指すチポレは、大豆油の代わりに、ひまわり油や米ぬか油を使うことで遺伝子組み換えを排除しようと試みていますが、今回の値上げはそのために必要なこと。
良い食材は、どうしても価格が高くなってしまうのです、
創業者のスティーブ・エルス氏は、今年7月に「チポレが遺伝子組み換えゼロになるのに、そう時間はかからないでしょう」と明言しています。
この値上げにより、来年にはそれを実現できるということでしょう。
安いけれど、どんな原料や製法で作られているかを公表しない企業の食べ物と、少し高いけれど、悪いところも含めてすべてを公表し、少しでも良い方向に向かおうと努力している企業の食べ物、どちらを食べるかは、個々人の考え方次第。
どんな選択をするにせよ、その影響は自分の体だけでなく、社会全体に及ぶということを、忘れずに。
Chipotle
ウエブサイト:http://www.chipotle.com/
2013/10/18