ターゲット、オーガニック食品事業を強化
(Photo courtesy of Target)
ディスカウンターでありながら、デザイン性の高さから固定ファンが多い、ターゲット。
サステイナビリティにも力を入れ、これまでに、ローガンやルームステイトとコラボしたオーガニックコレクションや、グリーンデザインデュオMIOとのコラボによるエコガーデニンググッズコレクションなど、"オシャレなエコ"を促進してきました。
そんな同社が最近力を入れ始めたのが、サステイナブルな食品。
新たに立ち上げたオリジナル食品ブランド「シンプリー・バランスト」は、原料の数を減らしてシンプルに、消費者が知っている原料を使い、それをわかりやすく表示することを目的としています。
対象商品は、シリアルやスナック菓子、飲料から、グルテンフリーのパスタ、冷凍シーフードまで、250品目。
価格帯は、1ドルから14.99ドルまでと、ディスカウンタープライスのまま。
使用する原料は、できる限りシンプルに。
人工香味料、着色料、保存料、トランス脂肪酸など、一般によく使われる添加物105種類を排除しています。
そして、ブランドの40%は認証済オーガニック。
オーガニックだからといって、もちろん味は妥協していないのだそう。
オーガニックでない残りの60%の商品には、遺伝子組み換え作物が使われている可能性がありますが、極力遺伝子組み換え作物を使用しないよう心がけ、2014年までに、ブランド内のすべての商品において遺伝子組み換えを排除する予定です。
同時に、2017年までにターゲット全体の食品の25%をオーガニックにすることを発表。
25%といっても、ターゲットは売上700億ドルの大企業。
その20%が食品売上、そのうちの25%ですから、35億ドル分。
アメリカのオーガニック食品売上の1割以上を占めることに。
それだけ、オーガニックを求める声が高まっているということなのでしょう。
世界最大のディスカウンター、ウォルマートも、かつてオーガニック食品事業を強化したことがありましたが、現在その勢いは停滞気味。
究極の安さを求める顧客が多いウォルマートよりも、ただ安いだけでなくプラスアルファを求める顧客が多いターゲットの方が、オーガニック食品事業の展開に適していたということなのかもしれません。
ターゲットは、魚介類に関しても、2015年までに全商品を持続可能な方法で捕獲したものにすると発表しています(サステナブルな魚介類とは)。
同社のこうした動きに、他社が追随することが期待されます。
ただし、あくまで、シンプリー・バランストは加工食品のブランド。
野菜や魚や肉を購入して自分で調理した方が、不要な添加物を防ぐことができます。
どうしても調理する時間がないとき、自分で作るのが難しいスナック菓子を食べたいときなどに、上手に活用したいブランドです。
Target
ウエブサイト:http://www.target.com/
2013/06/11