ニューヨーク国際ギフトフェア、サステナブル展
(Photo courtesy of New York International Gift Fair)
全米最大のギフトショー、ニューヨーク国際ギフトフェアにて、「サステナビリティ：より良い世界のためのデザイン(SustainAbility：design for a better world)」展が併設され、サステナブルな商品115品が展示されました。
展示されたのは、ギフトショーに出展している企業の商品の中で、ショー主催者に選ばれた斬新且つ厳しい条件をクリアしたサステナブルなもののみ。
その条件とは、以下の4点。
- グリーン商品
リサイクル素材、リサイクル可能な素材、サステナブルな素材で作られた商品
- 環境にやさしい生産方法
生産時に、風力・太陽光・代替燃料など再生可能・代替エネルギーを使用している商品
- 社会的責任のあるビジネス
先住民族により生産された商品、世界の貧しい地域社会とサステナブルな取引を行った商品、売上の一部を非営利団体に寄付している企業の商品
- 以下の物質を使用していない
揮発性有機化合物、鉛(ベビー・子供・食品関連商品)、PVC、アニリン染料、ホルムアルデヒド、塩素(繊維製品)
すべての条件を満たす商品もあれば、ひとつだけ満たす商品もあり、サステナブル度はさまざまですが、展示されている商品は素晴らしいデザインのものばかり。
中でも、最もサステナブル度が高い6商品がショー主催者より発表されています。
まずは、上の写真のジョナサンズのレードル。
FSC認証済の桜の木を用いて手作業で作られたもので、黒い色を出すために染色剤を使わずに炎で焼き、磨き、オイルで仕上げたという手間の掛かった作品。
削りカスは、店の暖房用の薪や地元の農家の肥料として再利用するなど、とことん環境に配慮。
(Photo courtesy of New York International Gift Fair)
グリーングラス社のウィローコレクションは、ワイナリーで有名なカリフォルニア州ナパバレーのワインボトルを再利用して作ったリサイクルガラスのタンブラー。
生産時には環境配慮型のエネルギーを使用し、利益の一部をWWFなど非営利団体に寄付しています。
(Photo courtesy of New York International Gift Fair)
ハンドメイド・エクスプレッションズ社による、インドの職人が作ったリサイクルノート・プロダクト。
学校のプロジェクトで使用したノートをお茶で染め、日記帳やノートの表紙、紙袋などに使用したもの。
(Photo courtesy of New York International Gift Fair)
インデゴ・アフリカのヨガバッグは、ルワンダの女性たちが足踏みミシンで作ったもの。
利益は100%、現地の女性たちの教育プログラムに使われています。
(Photo courtesy of New York International Gift Fair)
ブラジルのリオデジャネイロで作られているソブラルUSAのジュエリー、カンジンスキーコレクションは、野菜ベースのアルコールが原料。
染色も野菜ベースの染料を使っています。
従業員は主に現地の女性で、家事をしながら仕事ができるよう、家で作業することが認められています。ソブラルの従業員は、トレーニングも食事も健康保険も年金もしっかり提供されているのだそう。
(Photo courtesy of New York International Gift Fair)
最後は、ティートゥリアの100%オーガニックティー。
茶葉栽培時に灌漑せず、雨水だけを使い、ティーバッグは生分解可能な素材、缶はリサイクル素材を使用しています。
会場では、来場者が展示された商品の中から、「最も革新的な製品」「最も素材を慎重に扱っている製品」「最も売れる製品」の3つのカテゴリで優れていると思われるプロダクトを投票できます。
最も投票数の多かった製品には、"エコ・チョイス賞"が与えられます。
素晴らしいデザインは、環境にたくさん負荷をかけ、不平等な社会を強いなくても、作ることができるということを証明してくれる、これらの製品。
こうした、人にも環境にもやさしい素敵なデザインアイテムを手に取れば、ストレスフルな日々の中でちょっとした心の洗濯になるかもしれません。
New York International Gift Fair
ウエブサイト：http://www.nyigf.com/
2011/02/03
