グリーンレストラン認証
環境にやさしいレストランであることを証明する、グリーンレストラン認証。
認証を行っているのは、グリーンレストラン協会という、1990年に設立されたNPO団体。
認証を得るためには、同協会が定めるさまざまな環境基準を満たさなければなりません。
基準は、以下7つのカテゴリに分けられています。
- 節水
・雨水の取水・再利用
・節水型シンクやトイレの使用 など
- 廃棄物削減・リサイクル
・ペットボトル、ガラスボトル入りの水の代わりに水道水を提供(こちら参照)
・トイレのペーパータオル設置なし
・顧客へのマイカップやマイボトルの利用推奨
・少なくとも週に一度、食品をフードバンクに寄付 など
- サステナブルな什器、建材
・什器や建材への廃材再利用、リサイクル素材・FSC認証済木材の使用 など
- サステナブルな食品
・認証済オーガニック食品やサステナブル認証済魚介類の使用
・グラスフェッドの肉の使用
・地元で採れた食材の使用
・ベジタリアン料理の提供 など
- 省エネ
・エアコン未使用
・窓やタンク、パイプの断熱
・自動制御照明の使用
・省エネ型厨房器具の使用
・再生エネルギーの使用 など
- 消耗品
・再利用可能な食器・カトラリーの使用
・リサイクル素材製の使い捨て食器・容器・紙の使用 など
- 有害物質、汚染の削減
・公共交通機関に近い
・自転車置き場の設置
・社用車へのハイブリッド、バイオディーゼル、電気自動車の使用
・揮発性有機化合物ゼロの建材使用
・オーガニック・サステナブル素材製の制服使用
・オーガニック花の使用
・有害物質未使用の石鹸、洗剤 など
各基準には点数が定められていて(環境負荷削減率が高いほど高得点)、基準を達成するごとに点数が加算され、必要最低限の点数を獲得すると、認証を取得できます。
グリーンレストラン認証には、新築・改築済レストラン、既存レストラン、イベントの3種類があります。
新築・改築済の場合は合計205点以上、イベントの場合は80点以上で認証が取得できます。
既存レストランの場合は、100点以上で2つ星、175点以上で3つ星、300点以上で4つ星と、3ランクに分かれています。
認証の種類に応じて、カテゴリごとの必須獲得点数も定められています。
たとえば、新築・改築済の場合には、店舗設計段階で環境負荷を削減できるので、省エネや節水、有害物質、建材などのカテゴリで高い点数が求められます。
一方、既存レストランの場合は、什器・建材カテゴリは0点でも構わないことになっています。
また、上記7カテゴリ以外に、以下の必須条件を満たしていなければなりません。
- 包括的なリサイクルプログラムの実行
- 発砲スチロールの使用禁止
- 年次教育プログラムの実行
- プラスチック、ガラス、アルミ、段ボール、紙、油のリサイクル、調理生ゴミのコンポスト
認証は毎年更新されますが、認証獲得後8年間は年10点ずつ、その後は年5点ずつ、毎年必要最低点が上がっていく仕組みになっています。
年を追うごとに、環境配慮型の機器や技術が新たに開発されているのだから、その分レストランも改良すべきという考え方に基づき、このような厳しい条件が設けられているのです。
レストラン側がこんなにも努力をしているのだから、わたしたち利用者も、積極的に「グリーンレストラン認証」マークがついているレストランを利用して、環境負荷削減に貢献しましょう!
Green Restaurant Association
ウエブサイト: http://dinegreen.com/
2012/01/27 訂正
2008/04/02