リーバイス、かっこいい洗濯物の干し方コンテスト

levis care to air

環境対策に熱心なリーバイスが、賞金総額1万ドルがもらえちゃう、かっこいい洗濯物の干し方コンテスト「Care to Air」を開催しました。

かっこいい洗濯物の干し方?
洗濯物は物干しに干せばいいだけでは??
と思う方もたくさんいるはず。

洗濯物を干して乾かすことが当たり前の日本では、ちょっと不思議なこのコンテスト。
実は、乾燥機の普及率が92%とすごく高いアメリカでは、乾燥の際の環境負荷が大きな問題になっているのです。

リーバイスが行ったライフサイクル・アセスメントによると、リーバイス501の製品ライフサイクルのうち、環境への負荷が使用の段階での環境負荷(エネルギー使用量やCO2排出量など)が約60%と最も高く、その原因の80%が乾燥によるものだったそう。

アメリカでは、景観を理由に、家の外に洗濯物を干すことが禁止されている地区もあるので、太陽の下で洗濯物を干すのは簡単なことではありません。
特にニューヨークは築50-100年の古いビルが多いため、洗濯機の設置を禁止しているビルも非常に多く、コインランドリーを使用するのが一般的。
コインランドリーで洗濯して、濡れた洗濯物を持って帰って家で干すというのは現実的な方法ではないので、当然乾燥もランドリーの乾燥機で行います。

でも、乾燥機を使うことで地球に大きな負荷をかけていることがわかったのですから、なんとかこの習慣を是正しなくてはなりません。

太陽という無料で再生可能な素晴らしいエネルギーがあるのですから、わざわざ限りある資源を使って電気を起こし、乾燥機で乾かす必要などないですし、景観が問題で外干しができないなら、かっこよく干す方法を考えればよいのです。

そんなわけで開催された、かっこいい洗濯物干し方コンテスト「Care to Air」。

参加方法はとっても簡単。
かっこいい洗濯物の干し方を考えて、7月31日までに200字の概要と画像、3ページの説明文をウエブサイトから提出するだけ。

応募締切後に審査が行われ、8月16日に最終選考に残った5名がリーバイス本社があるサンフランシスコに集まり(ビデオリンクでの参加も可能)、審査員にアイディアを説明します。
そこで1-2位が決まり、最優秀のアイディアには4,500ドル、2位には1,500ドル、一般投票で得票数が最も高かったアイディアには1,000ドルが授与されます。
アイディアを提出しなくても、提出されたアイディアに対して素晴らしいフィードバックをした人には500ドルの賞金が授与されます。

審査の基準は、1. 美しさ、2. 拡張性、3. 環境の持続可能性、4. 創造力。

既に応募している人たちもたくさんいて、提出された面白いアイディアをウエブサイトから見ることができます。

環境負荷の高いデニムを生産するリーバイスだからこそ、生産者の責任として促進する洗濯物外干し運動。
以前お伝えしたとおり、リーバイスのデニムには、タグに"洗濯物は干して乾燥しましょう"と明記されています(地球のための品質表示タグ)が、今回はさらに一歩踏み込んで、かっこよく洗濯物を干す手法をみんなで考えよう!と呼びかけているのです。

もちろん、リーバイスにとって最も環境にやさしい方法は、これ以上モノを作らないことでしょう。
でも、現代社会から簡単にモノがなくなることなんてありませんし、リーバイス一社がモノ作りをやめても社会が変わることはないでしょう。
それよりも、なるべく今の生活スタイルを変えずにサステナブルなファッションの楽しみ方を考える方が理に適っていると思いませんか。

外干しにかけては経験豊富な日本。
「Care to Air」はどの国からも参加可能なので、かっこいい干し方をアメリカ人に伝授してみては?

Levi's Care to Air
ウエブサイト: http://www.us.levi.com/care/contest.aspx


2010/06/08

  • ピックアップ記事