ナイキ、リサイクルポリエステル製の
ワールドカップ代表ユニフォームを発表

nike worldcup jersey
(Photos courtesy of Nike)

2010FIFAワールドカップ開催まであとわずか。
既に各国サポーターが盛り上がりを見せていますが、今年のワールドカップはこれまでとちょっと違います。

何が違うのかというと、各国代表の公式ユニフォーム。
ナイキが発表した、ブラジル、ポルトガル、オランダ、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、セルビア、スロバニア、アメリカの9カ国のユニフォームは、なんとリサイクルポリエステル製!
今年の公式ユニフォームは、環境にやさしいのです。

1枚のユニフォームを作るのに使用したペットボトルは、8本。
しかも、使用したペットボトルは、日本もしくは台湾で回収されたもの。
つまり、あなたが使ったペットボトルが、ブラジルのロビーニョやポルトガルのロナウドのユニフォームになっている可能性もあるということ!
もちろん、再生ポリエステルにペットボトルを使った人の跡が残っているわけではありませんが、有名選手と同じものを共有しているようで、なんだか嬉しいですよね。

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リサイクルポリエステルは、バージンポリエステル(リサイクル原料ではなく新たな原料から生産するポリエステル)よりも、生産時に使用する原料とエネルギーが30%も少なく、そのうえ、公式ユニフォームを作るのに1,300万本のペットボトルを再利用したことになり、換算すると、254,000kg分=サッカー場29個分相当のゴミを削減したことと同じ環境効果があるのだそう。

環境にやさしいだけでなく、今回採用したリサイクルポリエステル素材は、これまでのナイキ製ユニフォームより15%軽量化を実現。さらに、通気性は7%、伸縮性は10%高くなり、機能性も一段とアップしたのだそう。

各メーカーが世界最高レベルの機能を発表しあうワールドカップの公式ユニフォームにリサイクル素材を採用したということは、リサイクル素材だからといって機能面で心配する必要はなくなったということでしょう。

ナイキは早い時期から、他社に先駆けて、オーガニックコットンの採用や有害物質の排除などの環境対策を行っている、環境優良企業。
2005年以降は、リサイクルポリエステルの採用に力を入れており、オーガニックコットンに関しても1999年以来、着実に使用率を増やしています。
現在は、コットン製アパレルの85%でオーガニックコットン含有量を5%以上を実現。2011年までに、すべてのコットン製アパレルでオーガニック含有量5%以上にすることを目標としています。

スポーツアパレルは、機能性を必要とするために、天然素材のみではどうしても成り立ち得ない分野。
だからといって、環境負荷を考えずに機能性だけを重視すれば、地球は汚染され、いずれスポーツなどできないような環境になってしまうかもしれません。

今回のユニフォームも、機能面だけを考えるならば、敢えてリサイクル素材を使用する必要はなかったのでしょうが、少しでも環境への負荷を削減したい、しなければならない、という思いで研究を重ね、実現に至ったのでしょう。

日本代表のユニフォームはアディダス製で、残念ながらリサイクル素材ではありませんでしたが、快適なスポーツライフと環境への配慮を両立させるために、新たな可能性を模索し続けるナイキの努力に賛同する意味でも、今年のワールドカップは、環境に負荷をかけずに楽しみましょう!

Nike
ウエブサイト: http://www.nike.com

2010/05/20

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