環境ドキュメンタリー映画「HOME」、
ユーチューブにて無料上映中

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(Photo © "HOME" – an ELZEVIR FILMS – EUROPACORP coproduction
Wheat harvest near Lamar, Colorado, USA (38°32' N -102°55'W))

6月5日に、世界同時公開された環境ドキュメンタリー映画「HOME」。
みなさんはもうご覧になったでしょうか。

ニューヨークでは、セントラルパークでの上映予定が、雨天のために延期となってしまいましたが、当日はさまざまな場所で観戦パーティが開催された模様。

でも、1日だけのイベントとして終わらせてしまうにはあまりに素晴らしい映画なので、まだ観ていない方、残念ながら日本語版はないのですが、英語(字幕付)、フランス語、スペイン語、ドイツ語版ならユーチューブで無料で観ることができるので(英語版はこちら)、ぜひ、ご覧になってください。

HOMEは、ただただ、世界各地を空から撮影した映像を流し、今世界で起こっていることをナレーションしているだけなのですが、ズシンと心に響く映画。

地球の美しさ、それを破壊してしまった私たちの行為、変わり果てた地球、先進国と発展途上国の格差、それらが映像となって、ナレーターが語る言葉となって、観る人の心に訴えかけてきます。

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(Photo © "HOME" – an ELZEVIR FILMS – EUROPACORP coproduction
A well near Khudiala, Rajasthan, India (26°26' N - 72°40' E))

私たちがこれまで地球上の資源に対して何をしてきたのか、今現在行っている行為がどんな影響を与えているのか、これからしようとしている行為がどんな影響を与えるのか、私たちは今後どう行動すべきなのか、いろいろなこと、考えさせられます。

フェアトレードという概念では、仲介業者による生産者への搾取が問題になるけれど、本当に途上国の人たちを搾取しているのは、満たされることのない物欲を発散し続ける、私たち先進国の消費者ひとりひとりなのかもしれません。

農薬を撒き続ける農家や、黒煙を吐く工場が、環境汚染の原因のように見られているけれど、本当に地球を汚しているのは、農家や工場がそうしなければ間に合わないほどの量の物を請う、私たちひとりひとりの物欲なのかもしれません。

水も大地も石油も動物も人類も、すべてが地球の資源のひとつとしてつながっている。私たちひとりひとりの行為がすべての資源に影響を与えている。何不自由なく暮らす先進国の人々による資源の無駄遣いと際限なき欲求が、遠い国の、言葉や肌や文化の違う人たちに飢えをもたらし、地球を破壊している。空からの映像を見るだけで、それが手に取るようにわかるのです。

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(Photo © "HOME" – an ELZEVIR FILMS – EUROPACORP coproduction
Slums in Makoko opposite Lagos Island, Lagos, Nigeria (6°30' N - 3°24' E))

今でも、地球温暖化や環境問題の真偽に疑問を抱いている人がいるかもしれませんが、真実を映し出すこの映像を見れば、何かを感じることができるのではないでしょうか。
事実を見ないフリをするのはやめ、受け入れ、行動にうつす。それが私たちができる最も簡単で最も効果のある対処策。

「悲観するには遅すぎる」

映画の中で何度も出てくるこのことばをかみしめて、自分の行動を見直してみてはどうでしょう。
2050年にどんな地球になっているのか。
その問いに対する答えを作り出すのは、私たちひとりひとりの行動なのです。
一度きりしかない今の人生、周りに流されて生きるのか、意志を持って生きるのかは自分次第。

HOMEは、シンプルだけど、心に響く映画。
是非ご覧になって、感じてください。

HOME
ウエブサイト:http://www.youtube.com/homeproject

2009/06/17

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