スウェーデン人一家が実践
オーガニック食品のみ
2週間食べ続けるとどうなる?

普段オーガニック食品を食べていない一家が、オーガニック食品のみを2週間食べ続けるとどうなるのか、スウェーデンのスーパーマーケットが実験を行いました。

その結果、実験開始前に尿検査で検出された多くの殺虫剤や除草剤が、実験後の尿検査では激減。
特に子供たちの減少傾向が顕著で、3歳の男児の検出量はほぼゼロになったそう。

実験台となったのは、スウェーデンに住む、40歳の父、39歳の母、13歳の長女、10歳の次女、3歳の長男の5人家族。

実験方法は、まず1週間オーガニックでない食品を食べ、その後2週間オーガニック食品(野菜、果物、肉、魚など)を食べてもらい、最初と最後の1週間の尿を検査する、というもの。

洗剤やパーソナルケア用品、繊維製品には抗菌成分が入っていることが多く、それにより実験結果が変化する可能性があるため、オーガニック期間中は、それまで使っていた洗剤から抗菌成分のない洗剤に変え(シャンプー、リンス、スキンケア用品は抗菌成分がなかったためそのまま使用)、新しい衣類やタオル、ベッドリネンなどを使わないようにしたとのこと。

タバコを吸っている父親は、オーガニックタバコに切り替えたそう。

検査したのは、食品や人体から検出されることの多い、以下の12種類の農薬。

  • 2-メチル-4-クロロフェノキシ酢酸(シトラス系フルーツの除草剤)
  • エチレンビスジチオカルバミン酸(ワイン、ブドウの殺菌剤)
  • アトラジン(除草剤)
  • クロルピリホス(ワイン、ブドウ、オレンジの殺虫剤)
  • チアベンダゾール(リンゴ、ナシ、オレンジの殺菌剤)
  • 3.5-ジクロロアニリン(イプロジオン、ジウロン、ビンクロゾリン等の代謝物:レタス、ワイン、ブドウ、トマトなどの殺菌剤)
  • ボスカリド(トマト、イチゴの殺菌剤)
  • 2.4-ジクロロフェノキシ酢酸(除草剤)
  • 3-PBA(ピレスロイド等の代謝物:穀物、果物、野菜の殺虫剤)
  • プロパモカルブ(キュウリ、レタスの殺菌剤)
  • クロルメコート(ブドウ、穀物の成長促進剤)
  • メピコート(穀物、コーヒーの成長促進剤)

結果は、父親のみ、クロルメコートとメピコートの検出量がオーガニックを食べる前と同じか微増したそうですが、母親と子供たちはすべての農薬の検出量が激減したとのこと。

特に、3歳の長男と母親の減少率が最も高く、長男の検出量はゼロに近い値に。

オーガニックでない食品を食べていた時の農薬検出量は基準値内だったそうですが、あくまで個々の残留農薬としての許容量であり、複数の農薬の相互作用と長期的な影響に関する研究は非常に難しく、未だ十分な研究結果は出ていないとのこと。

実は、オーガニック食品摂取後の農薬検出量に関しては、10年以上前から多くの研究機関が調査しており、同様の結果が発表されていましたが、このように、ひとつの家族が対象となりビデオで紹介されると、とても分かりやすいです。

ビデオの中のお母さんの言葉、実験前と後でこのように変化しています。

実験前 「オーガニック食品は高いし、うちは大家族だから・・・」

実験後 「子供たちの体から大量の化学物質を排除できるのに、また摂取させたいとは思いません。」

結局のところ、何を食べるかは、それぞれの家庭が責任をもって選ぶしかないということでしょう。

Coop
ウエブサイト:https://www.coop.se/

2015/05/14

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