グッチのエコ・フレンドリープログラム

gucci

昨年からサステナブル戦略に本腰を入れ始めた、ラグジュアリーコングロマリットのPPR。
その傘下ブランドのグッチが、エコ・フレンドリー・プログラムを発表しました。

まずはパッケージのエコ化。
ショッピングバッグやギフトボックスなどの包装資材を、FSC認証済の紙を使用したものに一新。
また、通常、高級ブランドの包装にはラミネート加工が施されていることが多いのですが、この加工を施すとリサイクルのランクが下がり、紙として再生できず段ボールなどにしかなりませんし、自治体によってはリサイクルできないこともあるので、グッチはショッピングバッグ・ギフトボックス・包装用薄紙のラミネート加工を廃止。
さらに、ギフト用リボンやスーツなどを入れるガーメントバッグは、ポリエステル製からコットン製に変更。

この新パッケージは、今月より、世界284の直営店で順次導入予定だそう。

また、工場から店舗への商品配送時のパッケージ効率化、靴を包む袋をこれまでの2枚から1枚に変更、ギフトボックスは依頼された場合のみ提供、と様々な過剰包装排除計画も発表。
マネキンも、リサイクル可能な素材であるポリスチレン製で水性インク加工を施したエコフレンドリーなものに変更するそうです。

パッケージ以外では、カタログやカードの電子化、トラック輸送の効率化、店舗照明の効率化などのサステナブル戦略を掲げ、2010年末までに以下の目標を設定しています。

  • プラスチックゴミ35トン削減
  • 紙使用量1,400トン削減
  • CO2排出量1万トン削減
  • 軽油400万リットル削減

過剰包装は本当に無駄なもの。
グッチがこのような発表をしたことで、他の高級ブランドも追随するようになれば、ファッション業界の無駄がかなり軽減するかもしれません。

ラグジュアリー業界は様々な面で無駄の多い世界ですが、ただの贅沢三昧なラグジュアリーから社会や環境に配慮された本当の意味でのラグジュアリーへと、徐々に変化が起こっているのかもしれませんね。

Gucci
ウエブサイト:http://www.gucci.com/

2010/06/29

  • ピックアップ記事