オリジンズ リサイクル・プログラム


(Photo courtesy of Origins)

自然派スキンケアブランドとしておなじみのオリジンズが、アースマンスを記念して、パッケージのリサイクル・プログラムを開始。
それがなんと、自社製品のパッケージだけでなく、他社の化粧品・トイレタリー製品のパッケージも受け付けるという太っ腹。
しかも、アースマンスの4月中は、空のパッケージを持ってきた人全員にサンプルをプレゼントしてくれるのだそう。
オリジンズ路面店と、デパート内のオリジンズ店舗(ノードストローム以外)に、空のパッケージを持ち込めば、すべて回収・リサイクルしてくれます。

実は、市や州などの政府が行っているリサイクルプログラムは、地域ごとにリサイクルできる(回収できる)対象製品が決まっていて、ニューヨークでは、ほんの一部のガラスやプラスチック、紙製品しか回収されていないのが現状。
ペットボトルや飲料用のガラス瓶などは、ある程度形や原料が均一だからか、ほとんどの地域で回収・リサイクルされていますが、化粧品のパッケージとなると、ほとんど回収対象に入っていないのです。
化粧品に限らず、世に出回っている商品パッケージの1/3が、リサイクルされず埋め立てられているのが実状なのだそう。

それを憂慮した、正義感に燃えるオリジンズが立ち上がたのです!
業界全体に影響を与えるため、敢えて自社製品だけでなく、他社製品も回収することに決定。
自分が出したゴミを分別廃棄するのだって面倒がる人が多い中、他社が作り出したゴミを回収してあげるだなんて、すばらしい心意気です。

もちろん、何でもかんでも回収してくれるというわけではありませんので、回収可能なものと不可能なものは以下のように規定されています。

<回収可能なもの>
一次梱包(内容物を直接梱包しているもの、たとえば、ガラスやプラスチック瓶、ボトル、チューブ、キャップ、口紅のカバーなど)

<回収不可能なもの>
・二次梱包(紙の箱、プラスチックやセロファン包装、ショップ袋など)
・サンプルや試供品のパッケージ
・化粧品使用時のもの(使い捨てのもの、パフ、スポンジ、はさみ、へら、綿棒、シャープナー、ピンセット、ビューラーなど)
・化粧品の付属品(バッグ、ベルト、コスメケースなど)

つまり、政府が回収しているもの(紙など)はそちらで対処してもらい、それが難しく、且つ環境への負荷が高く、スキンケアブランドとして責任を持つべき梱包品については回収します、ということでしょう。

さらに!
パッケージの回収だけではなく、4月から、「オリジンズ・アース・イニシアチブ」という森林再生プログラムも開始。
同社「パーフェクト・ワールド」シリーズの、アンチ・オキシダント・モイスチャライザーを購入すると、一本の木が植林されるという仕組み。
それだけでなく、オリジンズが従業員を一人雇っても一本、お店が一軒増えても一本を植林するのだそう。
これぞ、単なる消費者の購買意欲を煽るためのエセエコではなく、会社をあげての本気で本格的な植林活動といえるでしょう。

もちろん、植林するから資源はいくらでも使っていいというわけでは、絶対にありません。
植えられた木が、十分な酸素を供給できるレベルに成長するには長い年月がかかるのですから、本来なら、植林の前に伐採自体をやめなくては、意味がありません。
そうはいっても、世界中で一気に木の伐採をやめたら、経済はストップしてしまうでしょうし、お手洗いにさえ行けなくなってしまいます。
本来は、そこまでやるべきなのでしょうけれど、世界中の人がそれに賛同し実行に移すには、まだまだ時間がかかるでしょう。
だからこそ、少なくとも、自社が使った資源は植林によってオフセットしようというのは、最低限のエチケット。
これをすべての企業が行えば、地球も少しずつ健康体を取り戻すことができるかもしれませんよね。

とにもかくにも、企業も個人も、誰かがやっているからよいのではなく、オリジンズのように、まずは自分が学び、行動を起こす、ということが大事なのではないでしょうか。
オリジンズのリサイクルプログラムのことを知ったのですから、これからは化粧品やトイレタリー製品の空のパッケージはゴミ箱に直行ではなく、オリジンズに持参して環境活動に参加しましょう!
せっかくのオリジンズの素晴らしい試みを無駄にしないよう、消費者である私たちひとりひとりが参画することで、地球に貢献。
良いことすれば気持ちがよいのは間違いない。
エコ活動、いったんはじめたら、クセになっちゃうかもしれませんね・・・。

Origins
ウエブサイト: http://www.origins.com/about/index.tmpl?page=recycle

2009/04/29

  • ピックアップ記事