ニューヨーク、
市営建造物の温暖化ガス排出量削減計画
地球温暖化対策を積極的に進めるニューヨーク市が、またまた一歩前進。
ニューヨーク市の公共建造物の温暖化ガス排出量削減計画が発表されました。
2017年までに30%(2006年比)。
これが、市内の公共建造物による温暖化ガス排出量削減目標値。
実はニューヨークの建物ってすごく古い。
50-100年前に建てられたビルなんてザラなんです。
だから、環境対策なんて全く考えていない非効率なビルが多く、環境に悪い影響を与えています。
そこでニューヨーク市が考えたのが、消防署や警察署、裁判所など、市の公共ビルの環境対策。
古い温度調節・空調システムを修理することでエネルギー使用量を削減、窓やドアの隙間から冬は暖かい温度、夏は涼しい温度が逃げ出さないよう修理、パイプの詰まりや水漏れを修理、電気をCFLに変更、なんて、新しいビルでは当たり前の機能を古いビルに導入して、効率的な環境管理を、というのが狙いです。
また、汚水処理施設はメタンガスを多く排出するので、回収してエネルギーに換え再利用するなど、排出量を抑制するシステムも導入します。
もともとニューヨーカーは、味気ない新築ビルより、歴史ある古いビルが大好きですし、古いからって単に新しく建て直すのは環境にとってあまり得策ではありません。
それに、少しずつ直して、小さな労力と予算で大きな効果を産もうというアイディアは市民の税金対策にもなり、的を得ています。
ニューヨークの環境対策計画、PlaNYCで掲げる市全体の温暖化ガス排出量削減目標値は、2030年までに30%(2006年比)。これに則り、一年間の削減目標値は170万メートルトン。2008年度はこの目標を達成するために8,000万ドルの予算が組まれています。
地方政府が温暖化対策に向けて真剣に取り組む姿勢は頼もしい限り。
市民である私たちも個人的にがんばろう、という気持ちになりますね。
New York City
ウエブサイト:http://www.nyc.gov/
ニュース出典:ニューヨーク市ウエブサイト
2008/07/29