アメリカ自然史博物館、自然災害展を開催
アメリカ自然史博物館で、自然災害展「自然の猛威:自然災害の科学」が開催されています。
「地震・津波」「火山噴火」「竜巻」「ハリケーン」の4つをテーマに、これらの自然災害がどのように起こるのかを映像や模型を使って解説し、起こった後に個人や地域が何をすべきか、科学者が災害の軽減にどう取り組んでいるのかを紹介しています。
キュレーターのエドモンド・マセズ博士が、紹介ビデオで語る言葉が印象的です。
「自然災害は、地球の営みのひとつです。
理想的には、自然災害の影響を受けやすい場所に、人が住まないことが望ましいでしょう。
海岸沿いや、カリフォルニアの長いサン・アドレス断層の上や、太平洋北西部の火山のふもとに、人は住まない方が良いはずです。
しかし、人は自分の家がある場所に住むものであり、そこはそれぞれの人にとって重要な場所です。
そして、多くの人にとって、選択肢はないのです。
この展示を見れば、4つの自然災害をより深く理解してもらえるでしょう。
しかし、何より重要なのは、各災害に伴う危険性について考え始めることです。
温暖化により、今後、台風はより強力になり、干ばつはよりひどくなり、より多くの山火事が起こることになるでしょう。
過去10年の間に、その兆候は既に現れています。
生きた地球に住んでいる以上、自然災害を回避する手段はありません。
しかし、こうした災害と共に生き、社会リスクを軽減する手段はあるのです。」
日本でもアメリカでも、世界中で自然災害が激化・多発しています。
起こった災害を前に、私たちはどう行動しているでしょうか。
嘆き悲しみ、途方に暮れるのではなく、起こった災害を乗り越え、次に起こりうる災害に備えて準備し、災害と共に生きる覚悟をすることが、現代社会に生きる私たちに求められているのではないでしょうか。
「自然の猛威:自然災害の科学」展は、2015年8月9日まで開催しています。
America Natural History Museum
ウエブサイト:http://www.amnh.org/
2014/11/16