シンプルシューズ、
生分解可能なバイオDコレクション発売

simple shoes
(Photos courtesy of Simple Shoes)

サステナブルな靴ブランド、シンプルシューズが、生分解可能な究極のエコ靴コレクション、バイオDを発売しました。

生分解可能な靴って、いったいどういうことなのでしょう。

生分解とは、土中や水中の微生物によって分解されること。
本来、自然界に存在する物質は、特別な処置を施さなくても、土中や水中で微生物によって比較的短時間の間に分解され、自然に返りますが、人工的に作られた化学物質は、分解されるまでに何百年という長い長い時間がかかります。

たとえばプラスチック性のレジ袋は、ゴミとなって処分される際、燃やせば有害物質を発生し、燃やさずに埋め立てれば何千年という長い年月の間そこに残り、含有する有害物質が土や地下水中に浸み込んでしまうこともあります。
海や湖などに捨てられれば、鳥や魚の体内に入り、健康被害が発生します。

特に、ゴミ処理方法として焼却処分より埋め立てが主流なアメリカでは、生分解性がサステナブルであるための重要なキーワード。
そのため、本来自然には生分解されない物質でも、短時間で生分解されるように、さまざまな研究・開発が行われているのです。

そこに目をつけたシンプルシューズ。
プラスチックやゴム、EVA(エチレン酢酸ビニル)という素材の分子の中に微生物を練りこみ、生分解を早める効果を生み出したエコピュアという素材を靴のミッドソールやアウトソール(靴底)に採用。
それが、バイオDコレクションなのです。

simple shoes ecopure

バイオDは、メンズ・レディース用スニーカー”D-Solve”とビーチサンダル”flippee”の2種類。
D-Solveは、アッパー(甲の部分)がジュート&オーガニックコットン製、オーガニックコットン製、リサイクルPET&ジュート製の3種類、flippeeはストラップがリサイクルPET製、エコヌバック製の2種類を用意。

いずれも、エコピュアが採用されているのはミッドソールとアウトソールだけですが、それ以外のパーツももちろんサステナブル素材。
D-Solveの靴ひも・裏地・中敷きはオーガニックコットン製、靴ひもを通すパーツは環境に配慮した方法で生産された認証済エコレザー製、底のフォームはリサイクルゴム製、flippeeのフォームはリサイクル紙製。
さらに、梱包材も生分解可能な素材で作られたものを使用しています。

simple shoed biod

バイオDが埋立地に捨てられてから生分解されるまでにかかる時間は、20年。
とても長いように感じますが、通常化学物質性の靴底が生分解されるのには何百年、何千年という時間がかかるのだそう。
コットンなどの天然繊維でも、適切なたい肥化環境が整っていれば1年以内に生分解されますが、一般的な埋め立て地では100年程度残ることもあるのだとか。
だから、20年で生分解されるというのは早いといえますし、それだけ化学物質は自然に返り難いといえるのです。
できる限り化学物質を使用した製品は使わない方が環境のためと言えそうですが、靴は天然素材のみで作るのはほぼ不可能。
だからこそ、環境に配慮したバイオDのような靴が必要なのです。

また、生分解といっても、埋立地での適切な温度や湿気の条件のもとでしか起こりません。
履いている最中に、あるいは靴箱の中で分解されてしまうことはありませんので、心配ご無用。

ファッションは、ボロボロになるまで使い倒してこそ、サステナブル。
でも、使い切った後まで考えて選べばさらにエコ度倍増。
バイオDで究極のエコファッションを実現しましょう。

Simple Shoes
ウエブサイト:http://www.simpleshoes.com/

2010/03/15

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