ブルーカラー、ホワイトカラーとくれば、
次はもちろん「グリーンカラー」

Green Collar

グリーンカラーって聞いたことありますか。
「緑色」のこと、ではありません。
カラーはカラーでも襟のカラー。
肉体労働を行う労働者をブルーカラー、主に頭脳労働を行う労働者をホワイトカラーと言いますが、いよいよ、エコな労働者を指すグリーンカラーという言葉が登場しました。

具体的にどんな職業のことをグリーンカラーと言うのかというと、例えば、ソーラーパネルの設置、ハイブリッドカー生産、風力発電機の建設、バイオディーゼル関連、グリーンビル建設、植林、水質保全、リサイクル、などなどなど・・とにかく、環境を守ることを仕事にしている人をグリーンカラーと言うのです。

ただ、新しいだけに、この言葉の定義には色々な解釈があり、環境関連でも肉体労働のみをグリーンカラーと呼ぶ場合、また、学者や企業の環境対策担当者などいわゆるホワイトカラーで環境関連の仕事をしている人も含めてグリーンカラーと呼ぶ場合の両方に使われることがあります。比較的、前者の意図で使われることが多いようですが。

ちなみに、この言葉が話題になったのは、米大統領選に端を発しています。
民主党の候補である(2008/04/08時点)ヒラリー・クリントンと、既に辞退した元候補のジョン・エドワードが、自身の労働創出関連の政策を語るのに、この言葉を使ったのです。
アメリカでは、日本を含めた他の先進国と同様、物を作るなど労働集約的な仕事は発展途上国にアウトソースしていることが多く、失業率の増加が恒常的な課題になっていますが、グリーンカラーという新しい職種、海外にアウトソースしにくい労働が生まれることで、失業率の減少や経済の復興、貧困層の削減に効果があるなどと訴えたのです。
もちろん、グリーンカラーは彼らが使う前から使われていた言葉ではあるのですが、それを機にさまざまなメディアが取り上げ始め、ちょっとした話題の言葉となりました。

最近では、企業のCEO(本来はChief Executive Officer=最高経営責任者)をChief Environmental Officer(最高環境責任者)として使うこともあるそうですし、同じ意味でCGO(Chief Green Officer)やCSO(Chief Sustainability Officer)などの役職が存在する企業もあり、MBAでもサステナビリティを重要なビジネスモデルとして取り上げるようになりましたから、これからの時代、ホワイトカラーでも環境問題に携わることは必須です。
もちろん頭脳労働だけでなく、肉体労働でも、地球に悪い影響を及ぼす作業にではなく、後世に役立つことに体を使う方が精神的にも気持ちがいいものです。

近い将来、ブルーでもホワイトでも構いませんが、グリーンが混ざっていることが当然な世の中になると嬉しいですね。

2008/04/08

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