エコモデル、サマー・レイン・オークスさんに
インタビュー Vol.2

Summer Rayne Oakes


Interview to Ms. Summer Rayne Oakes - Vol.2

エコモデルの第一人者、サマー・レイン・オークスさん。
グリーンファッションブランドのモデルを務めながら、環境問題を訴え続け、ペイレスのエココレクションでのコンサルティングなども行っています。
アメリカでグリーンファッションがここまで広まったのは、彼女の力によるところも大きかったと言えるでしょう。
そんな、美しいうえに聡明で、環境や社会のことを考える素晴らしい女性、サマー・レインさんにインタビューを敢行しました!

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Vo.1はこちら

多くのエコ系のファッションショーに関しては、モデルはボランティアで参加されていると聞きましたが、そうしたお仕事が続くと大変ではないですか。

いつもボランティアということもないですよ。お仕事として依頼されるケースも多いです。確かに最初の頃は人を集めるのが大変だったのでそういうことも多かったのですが、今はビジネスとして成り立っていると思います。たとえば、私が今やっているペイレスとのお仕事は、ビジネスとして複数年契約を結んでいますし。
サステナブルなことをするのに、どうやってビジネスとして成り立たせるのかを考えるのは大切なことだと思います。お金を稼ぐことは必ずしも悪いことではありませんし、サステナビリティを浸透させるためには必要なことだと思います。
サステナブルになりたい人、手あげて、と言われれば、私は手をあげますし、利益になることをしたい人、と言われれば、私はやっぱり手をあげます。この世界でどうやって物事をグリーンにしていくか、金銭的な観点から効率を求めるか、両者の交差点をどうするかがおもしろいところなのではないでしょうか。

サマー・レインさんは、グリーンファッションしか身に着けないのですか。

はい。私は仕事柄たくさん物を頂ける機会にも恵まれているということもありますが。
サステナブルという意味はとても広いので、たとえば私は地元で購入することを心がけています。ブルックリンのウィリアムズバーグに住んでいますが、素敵なお店がたくさんありますし、地元のデザイナーもたくさんいます。
それに、私は知り合いから購入するように心がけています。どこで生産しているのかがわかるのは、とてもオーガニックなことだと思います。
たとえば、ビリー・リードという友人のデザイナーがいますが、彼はテネシー州の人で、イタリアでも生産していますが、テネシーでも生産しています。地元を大切にするのは、とてもかっこいいことです。
ロンドンにいる友人のデザイナーも、すべてハンドメイドでヘンプシルクやビンテージ生地で、フランスのブドワールに合いそうなとってもかわいいランジェリーを作っています。
今つけているジュエリーは、トロントにいるコロンビア人のダンディー・マエストラのものですが、自然に抜け落ちた角で作ったジュエリーを作ります。
ブレスレットは、デザイナーのオンブレ・クレアとナイジェリアの原住民とのコラボレーションのものです。土地で取れる貴金属や彼らが装飾として使う木など を使うのですが、彼ら原住民は市場とのコネクションがないのです。彼女は、父親がフォトジャーナリストだったこともあり、小さい頃から原住民と知り合う機 会がありました。だから彼女は原住民とコラボレーションして彼らに市場に入る道を作ったのです。これは新しい次元のサステナビリティだと思います。

今、ワードローブの何%くらい、サステナブルですか。

90%くらいだと思います。もちろん、何がサステナブルと考えるかにもよると思いますが。すべてオーガニック素材でできているものというわけではありませんけれど。
私はバッグ2つでニューヨークに出てきたので、元々あまり服を持っていませんでしたし、ほとんどが人からもらったのものでした。なので、ワードローブのほとんどを刷新したということもあります。今日お会いしたメークアップアーティストの方に、私はこの2週間でワードローブのほとんどを新しくしたのではと言われたのですが、最近、もう着ない服などをすべて処分したのです。処分すると言っても捨てるのではなく、ブルックリンはバッファロー・エクスチェンジやビーコンズ・クローゼットなど古着屋やスリフトショップもたくさんありますから、そういったところに出したのです。要らないものがお金になればそれは良いことだと思いますし。それで、新しい服やビンテージの服を購入しました。
私はビンテージショッピングがとても好きなのですが、先日ロンドンに行ったとき、友人がとても素敵なビンテージスリーピースのスーツを着ていました。彼はリーバイスやミリタリーものなどビンテージばかり着ているのですが、ビンテージはそれぞれの服にストーリーがあるので素敵だなと思います。買い物をするときにも会話が弾みます。大きなショッピングモールでチェーン店の服を買うのとは全く違う感覚だと思います。
実は今日ラジオの収録で、リアナのボーイフレンドのクリス・ブラウンと一緒だったのですが、彼が私に、「そのブーツ、ものすごくかっこいい。どこの?」と聞いてきたので、「スペインのPJユワックスのもので、そこのブーツは植物なめしのレザーを使っているの」と伝えたの。デザインがかこよくてストーリーがあるものだと、そこに会話が生まれるという良い例だと思います。

Vol.3に続く

Summer Rayne Oakes
ウエブサイト:http://www.summerrayne.net/

Organic Portraits
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ECOFASHION 101
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2008/12/25

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