ホールフーズマーケット、
2014年秋から農作物に3段階のエコ評価

wholefoods
(Photo courtesy of Whole Foods Market)

オーガニック・自然食品スーパーのホールフーズが、2014年秋から、野菜・果物・花に「グッド」「ベター」「ベスト」の3段階のエコ評価を表示することを発表しました。

ホールフーズはオーガニック・自然食品専門店ですから、取扱製品の多くがオーガニック認証済。
しかし、大型店ゆえにすべての商品をオーガニックにすることはできません。

製品の選別には人工香料・着色料を未使用にするなど厳しい基準を設けていますが、農薬を使用した慣行栽培の農作物も扱っています。

一方で、オーガニックを超える持続可能な農法で生産された製品も扱っています。
オーガニック認証は、栽培方法や農薬・殺虫剤・添加物に使われる物質は規制していますが、土壌や水、生態系の保全、エネルギー効率、農家の健康といった農畜産業による環境・社会への影響にまでは踏み込んでいません(USDAオーガニック)。
にもかかわらず、自主的に規制外のことにも配慮して栽培する農家がたくさんいるのです。

オーガニック認証だけでは判断しきれないこうした矛盾を解消し、慣行栽培を行っている提携農家に持続可能な農業への移行を促すべく、ホールフーズは独自の基準を設定して農作物を正しく評価し、顧客にわかりやすいよう表示することを決定したのです。

評価基準には、以下の項目が含まれています。

  • 害虫管理(農薬の禁止・規制)
  • 農業従事者の福利厚生
  • 受粉媒介者の保護
  • 水の保全、保護
  • 土壌の健全性
  • 生態系
  • 生物多様性
  • 廃棄物、リサイクル、容器包装
  • エネルギー
  • 気候変動

フェアトレード認証、熱帯雨林保全のレインフォレスト・アライアンス、持続可能な農業認証プロテクテッド・ハーベスト、バイオダイナミック認証ディメテールなどの認証を取得していることも、評価の対象となります。

持続可能な農業にこだわる理由

同社がここまでオーガニックを超える持続可能な農業にこだわる理由は、何なのでしょうか。

実は、ミツバチです。

作物を栽培するには、ミツバチなどの受粉媒介者が不可欠ですが、昨今世界中でミツバチが突然死亡・失踪する「峰群崩壊症候群」という現象が起こっています(詳細はこちら)。
その原因は未だ不明ですが、殺虫剤の成分が主要因とする説が濃厚です。

ミツバチがいなくなり、農作物の収穫量が減れば、ホールフーズのような食品スーパーは存続が危うくなります。
そのため、同社はキャンペーンを展開してミツバチの問題に関する啓蒙活動を行っています(詳細はこちら)。

消費者に気付きを促すだけでなく、こうした評価制度を設けることにより、危険な殺虫剤の使用をやめるよう提携農家に圧力をかけることも、同社だからできる解決策のひとつです。

農薬や殺虫剤による影響は、ミツバチだけでなく、他の動植物や昆虫、土壌、水、そして私たち人間自身にも及びます。
農薬や殺虫剤を使わずに十分な収穫をあげている農家が既にたくさんあるのですから、慣行農家はできるだけ早くオーガニックに移行すべきでしょう。

ただし、そのためには、消費者が正しい製品を選ばなければなりません。
消費者が買ってくれければ、農家はコストや労力をかけて持続可能な農法に移行することはできないのです。

将来、ミツバチが激減して野菜や果物を食べられなくなる日が来るのか、あるいは、これまで通りおいしい作物や美しい花を楽しむことができるのかは、私たち自身の行動次第なのです。

Whole Foods Market
ウエブサイト:http://www.wholefoodsmarket.com/

2013/10/08

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