ハーマン・ミラー Herman Miller

Herman Miller
(Photos Courtesy of Herman Miller)

インテリア好きでもそうでなくても、知らない人はいないほど有名な、ハーマン・ミラー。

イームズからイサム・ノグチ、ジョージ・ネルソンなど、数々の有名デザイナーブランドを抱えるモダンインテリアを製造販売する会社です。

このハーマン・ミラー、実はものすごーくグリーンな企業であること、ご存知でしたでしょうか。

さかのぼること40年前、創業者であるD.J.デプリー氏が、企業は環境を守る責務がある、と気付いたときから現在に至るまで、ハーマン・ミラーは、環境と共生できる家具作りをコツコツと続けてきました。

その努力は、長年に渡り数々の賞を受賞していることからも伺い知れます。

少し例を挙げると・・・
1991年に環境管理に関するホワイトハウス大統領表彰を受賞したことから始まり、同年、ミシガン州オーデュボンの環境スチュワードシップ企業賞、92年 ミシガン州共和党下院議会廃棄物処理事業委員会によるリサイクラー・オブ・ザ・イヤー、93年、フォーチュン誌環境責任企業10選抜・・・・

書ききれないので最近の受賞歴に進むと、
2004年ダウ・ジョーンズ、サステナビリティ・インデックスに選抜、05年米環境保護庁ウエイスト・ワイズ 2005プロダクトスチュワードシップ・ゴールド・アチーブメント賞デザイン部門、06年NYのデザインセンターがLEEDゴールド認証獲得、07年サス テナブルビジネス社世界のトップ・サステナブル株に選抜・・・・

といった具合に、たくさんの環境・社会関連の賞を受賞しているのです。

賞だけでなく、実際にハーマン・ミラーが行っている環境対策も書ききれないほどたくさんあります。

家具自体の環境負荷を減らすこと、例えば、リサイクル可能な素材を採用したり、有害物質を排除することはもちろんのこと、使用後廃棄する段階で、それぞれ の素材を分けてリサイクルできるよう、分解可能な設計にしています。

梱包や配送の際にも環境への影響を最小限に抑えるべく努めており、生産過程でも、ゴミを出さない、エネルギー・水使用量を抑える、汚染物質を出さない、などの努力を続けています。
実際、1991年に4,100万パウンド(18,600トン)排出していたゴミを、07年には330万パウンド(1,497トン)に削減した実績もあります。

Herman Miller

上の写真のテネオ・ストレージシリーズは、商品によって異なりますが、58-99%がリサイクル可能な素材で作られており、24-43%は実際にリサイクルされた素材を採用。
着色には揮発性有機化合物を抑える粉体塗装を採用、梱包には波型ダンボールやポリエチレン製のラップを使用し、可能な限りリサイクルしています。
生産過程で水は未使用、ゴミは可能な限りリサイクル、生産時の大気品質はグリーンガード認証を得ています。
それに、 耐久性があり長く使えるから、保証は12年。自信の程が伺えます。

社内では、社員が一丸となって環境問題に取り組めるよう、環境品質アクションチームを構成しており、環境デザイン、環境問題、グリーンビルディング、ISO41000、環境への低負担プロセス、室内空気、エネルギー削減、パッケージ・物流、コミュニケーション、と部門を分けて、それぞれのチームが環境・社会問題対策を行うべく、環境専門の社員も他業務の社員も皆で力をあわせて環境対策を行っています。

こんなにすごい努力を行ってきたハーマン・ミラーですが、それでもまだ地球と共生できるまでには至っていません。
2020年までに完全にサステナブルな企業になるという目標を掲げ、埋め立てゴミゼロ、有害廃棄物ゼロ、生産時の大気・水質汚染ゼロを目指してさらなる努力を続けています。

ハーマン・ミラーは、おしゃれファニチャーの代名詞。
かっこいい!と思って購入したら地球に優しいことしてた、なんて嬉しいオマケがついてくるのがハーマン・ミラーのすごいとこ。

一消費者として、わたしたちができることは、こういう素晴らしい企業が作っている商品を支持し、購入することなのかもしれません。

そういう人が増えれば、環境や社会に対する努力をしていない企業はその重要さに気付くでしょうし、気付かない企業は淘汰されるでしょう。
その結果、後世にきれいな環境を残すことができるようになるのかもしれません。

Herman Miller
ウエブサイト:http://www.hermanmiller.com/

2008/07/22

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