アメリカ食品スーパー各社、
規格外野菜を販売開始

imperfect produce

昨年から今年にかけて、アメリカの食品スーパー各社が、規格外野菜や果物を店頭で販売し始めています。

西海岸のレイリーズは「本当は良い」野菜・果物キャンペーンとして30%引きで、東海岸のジャイアントイーグルは「個性ある」野菜・果物として20~25%引きで、全米にチェーン店を持つアソシエーテッドグループの傘下スーパー各店は「不適格」野菜・果物として格安価格で販売開始。
大手オーガニックスーパーのホールフーズは、既に惣菜やジュース用に規格外野菜を使っていますが、今後は野菜・果物としての販売も開始すると発言しています。

規格外野菜、何が問題?

規格外野菜とは、曲がったキュウリやねじれたニンジン、小さめのキャベツなど、見た目や大きさが平均的ではないもの。

私たち消費者は、意識的、あるいは無意識的に、見た目が”普通”ではない規格外野菜を避けて購入しています。

企業は売上が出なければ存続できませんから、売れない商品は販売できません。
だから、食品スーパーの店頭には規格外野菜が並びませんし、農家は出荷しません。

近年は、非営利団体に寄付したり、スープやジュースなどの加工食品用に企業に販売する農家も増えてきましたが、ほとんどの場合、堆肥にするか、捨てられてしまいます。

環境団体の天然資源防衛協議会によると、アメリカでは、食品の40%が食べられることなく処分されているそう。

地球が生産できる食品の量が限られている中で、世界には食べたくても食べられない人がたくさんいるのですから、あまっている食品があるのなら、必要としている人に分配すべきです。
食糧自体が足りないのではなく、需給バランスが取れていないことが問題なのです。

レストランの食べ残しを堆肥化するならともかく、味や栄養分は変わりないのに、見た目だけの理由で販売されることもなく堆肥化や廃棄されてしまう規格外野菜はもってのほか。

だから、多くの食品スーパーが、規格外野菜・果物の販売を開始しているのです。

定常販売できない理由

ただし、ほとんどの企業は、特定店舗で実験的に扱っているに過ぎません。
なぜなら、規格外野菜・果物を安く販売してしまえば、規格に合った野菜や果物を買う人が減ってしまうから。つまり、農家の売上が減ってしまうのです。

それでは本末転倒ですから、定常的に販売するのではなく、特別キャンペーンを行い、消費者への認知度を高めようとしているのです。

環境意識の高いスーパーでは、以前から、形があまり良くない「エアルーム(在来種)」の野菜を、通常より高い値段で販売し成功しています。

消費者の意識が高まれば、いずれ、見た目にこだわらず、規格野菜と同じ値段で規格外を購入する日が来るかもしれません。

人も野菜も、個性があるから面白いのです。

2016/04/30

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